細胞

解説:

平均的細胞のイメージ(下図)

    細胞は、それが存在する動物個体や植物個体の組織や器官によって形や働きは異なります。ここに描かれている細胞は、教科書にごく普通に描かれるものですが、こんなに特徴の無い細胞というのは実際にはありません。この『動物細胞』『植物細胞』は様々な細胞に共通した特徴を一つの絵に押し込めたものなのです。それでもこの平均的姿を知らないと細胞のことを理解するのは結構難しいのです。

    細胞に含まれる物質は、タンパク質、核酸、脂質、などの巨大な分子と様々な小さな分子です。それぞれの分子が、それぞれに与えられた役割を粛々とこなしているあいだ細胞は生き続けます。しかしその役割を止めしてまうと細胞は死を迎えます。

    『生きること』と『死ぬこと』、その理解が細胞の理解にほかなりません。細胞が物質、即ち様々な分子で出来ていることを前提に考えたとき、それぞれの分子が働きを停止するから細胞は死を迎えるのでしょうか、それとも、死を迎えたから細胞は働きを停止するのでしょうか?なかなか興味深い疑問です。恐らく、いずれも "YES" でしょう。

    10-30ミクロンという大きさを想像してください。0.01ミリから0.03ミリという大きさです。物差しの1mmのメモリをさらに10分の1にしたほどの大きさです。この細胞の中には様々な蛋白質分子やDNA分子がグニャグニャと動き回りながら、実に様々な分子を合成したり分解したりしています。その姿はあたかも『極微小高分子製造工場』のようです。どんなに優秀な人間が設計したものより遥かに性能が良いのです。

    最新の動物細胞のイメージ(Molecular Biology of the Cell, 4th Edithion).

実際の細胞(光学顕微鏡で見る)

    様々な細胞を観察した様子を写真で紹介しましょう。由来する動物種や組織によってだいぶ違うことが分かっていただけるでしょうか。これらの写真は、主に1960年代に高岡聰子先生によって撮影された光学顕微鏡による写真ですので、下の図に示された細胞内の小さな器官まで読み取ることは難しいでしょう。下の図に描かれた細胞の中の構造物の多くは、電子顕微鏡が発明されてからはっきり分かってきたものです。光学顕微鏡で観察していたころは、細胞内の小さな器官については『ぶつぶつ(顆粒)』ぐらいの理解しかできませんでした。

    ここでは通常の光学顕微鏡による細胞の観察結果を紹介します。対物レンズの倍率は20倍から40倍が中心です。

細胞の増殖 (mp4)

    細胞がどんなにグニャグニャしたものかをムービーで紹介しましょう。ファイルがかなり大きいので、インターネットの回線速度が遅いとダウンロードできないかもしれません。その場合はご容赦ください。運良く見ることが出来た方は、きっと細胞は落ち着き無く動き回る奴だと思われることでしょう。これはシャーレの中で人為的に培養している細胞です。ついでにムービーの作り方も解説しておきます。

(1 ミクロン=0.001 ミリメートル)




細胞の構造

ミトコンドリア ミトコンドリア ミトコンドリア 細胞膜 小胞体 小胞体 小胞体 サイトゾル ゴルジ体 ゴルジ体 細胞骨格 核 核 核 リソソーム・ペルオキシソーム リソソーム・ペルオキシソーム リソソーム・ペルオキシソーム 中心体 中心体 細胞壁 細胞壁 葉緑体 葉緑体 液胞 液胞