血清の検定
実験方法の概要と結果の判定
2001.8.10
HSRRB 榑松美治
JCRB 飯塚了太

使用培地

    Eagle's minimal essential medium with non-essential amino acids and serum for test.

培養条件

    温度 37℃
    湿度 100%
    CO2 5%

指標細胞

    JCRB9128:Mv 1 Lu (P50)

    注:Mv 1 Lu 細胞は、血清に対する感受性が高い。

細胞蒔きこみ数

    1x104 cells/well

培養容器

    24well Microplate(FALCON cat.No.3047)

実験方法

  1. 被検血清を段階的濃度で含む培地をあらかじめ準備した。15ml の試験管に被検査血清濃度が 0.1% 0.3%, 1%, 3%, 10%, 30% の各濃度となるように調整した培地を予め用意する。

  2. 24 well の Microplate に 2 well づつ段階希釈した培地1mlを入れてインキュベータで事前に暖めておく。

  3. サブコンフルエントからコンフルエントの状態まで培養した Mv 1 Lu 細胞を用意する。

  4. Mv 1 Lu 細胞をトリプシン溶液で分散した後、2回基礎培地(血清を含まず)で洗浄する。
    細胞をこの基礎培地に約 1x106 cells/ml の濃度で再浮遊させる。

  5. 手順 2) で用意した 24 well の Microplate にこの細胞を 10μl づつマイクロピペットで加える。

  6. 5日間培養(3日目に培地交換)した後、細胞の増殖を判定する。
    判定には、細胞の状態の観察、クリスタルバイオレットで染色した後観察、酵素で細胞をはがした後細胞数を測定する等の方法を用いて、その増殖支持能を比較した。

細胞固定と0.2%クリスタルバイオレット染色

  1. 培養液を取り除き2回 PBS 洗浄。

  2. 4% ホルマリン溶液 1ml/well を加え 20分以上室温放置。

  3. ホルマリン溶液を取り除き良く水洗。

  4. 固定した細胞に0.2%クリスタルバイオレット溶液を各 well に 1ml づつ加え、5分室温放置。

  5. クリスタルバイオレット溶液を取り除き、良く水洗する。

    注:血清の検定に際してはBVDV検査を別途実施し、その結果と本結果を照合して最適なものを選抜した。

実験結果

検査結果の一部を示した。

  1. 細胞の観察結果

  2. クリスタルバイオレット染色結果

  3. クリスタルバイオレット染色結果のグラフ化