解説:
細胞に含まれる物質は、タンパク質、核酸、脂質、などの巨大な分子と様々な小さな分子です。それぞれの分子が、それぞれに与えられた役割を粛々とこなしているあいだ細胞は生き続けます。しかしその役割を止めしてまうと細胞は死を迎えます。 『生きること』と『死ぬこと』、その理解が細胞の理解にほかなりません。細胞が物質、即ち様々な分子で出来ていることを前提に考えたとき、それぞれの分子が働きを停止するから細胞は死を迎えるのでしょうか、それとも、死を迎えたから細胞は働きを停止するのでしょうか?なかなか興味深い疑問です。恐らく、いずれも "YES" でしょう。 10-30ミクロンという大きさを想像してください。0.01ミリから0.03ミリという大きさです。物差しの1mmのメモリをさらに10分の1にしたほどの大きさです。この細胞の中には様々な蛋白質分子やDNA分子がグニャグニャと動き回りながら、実に様々な分子を合成したり分解したりしています。その姿はあたかも『極微小高分子製造工場』のようです。どんなに優秀な人間が設計したものより遥かに性能が良いのです。 最新の動物細胞のイメージ(Molecular Biology of the Cell, 4th Edithion).
ここでは通常の光学顕微鏡による細胞の観察結果を紹介します。対物レンズの倍率は20倍から40倍が中心です。
(1 ミクロン=0.001 ミリメートル)
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