電子顕微鏡で見ると、厚さ約10nmの薄い膜で、タンパク質のかたまりを含んだ、2層のリン脂質の膜(脂質二重層)からできています。
水溶液に対しては半透性に近い性質をもちますが、溶質の種類によっては、膜を通したり、通さなかったりします。
このような特徴を選択的透過性といい、細胞膜の重要な特徴となっています。
この選択的透過性により、細胞内は外よりもカリウムイオンが多く、ナトリウムイオンが少なくなっています。
これは細胞膜にはナトリウムポンプというものがあり、絶えずナトリウムイオンを細胞外に出し、それと似たようなカリウムポンプではカリウムイオンを細胞内に取り込んでいるためであると考えられています。
以上のように細胞膜は、膜の内外のイオン濃度の保持、栄養物の摂取、老廃物の排出の機能をそなえているのです。