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■◇■ JCRB 研究資源バンク メールマガジン                 
 【創刊号 2006/08/21】                             
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創刊にあたって

毎日暑い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
医薬基盤研究所が設立されてあっという間に1年が過ぎ、
やっと業務の運営も落ち着いて来たところです。
このメールマガジンの発行によって
我々が行っている業務を広く理解していただき、
更なる利用を促進し、
そしてなにより利用者との情報交換の機会となることを
期待しております。
どんな内容でも構いませんので、
是非ともご意見・ご質問等
気軽にメールを頂ければと考えております。

皆様と末永いお付き合いになるよう
今後とも努力してまいりますので
ご指導・ご鞭撻の程、何卒宜しくお願い申し上げます。

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◆ インデックス ◆
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細胞資源
1.事業紹介
2.新規細胞情報

実験動物
1.事業紹介
2.疾患モデルマウス(遺伝性ネフローゼマウス)

あとがき
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◆1◆  ★★ 細胞バンク事業の紹介 @ ★★
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 細胞バンク事業の紹介を本メールマガジンで少しずつ詳細に解説してゆ
きたいと思います。まずは細胞バンクの全体像と研究倫理のお話。

** 全体像 **

  厚生労働省研究資源バンク事業は『医薬基盤研究所』と『HS研究資源バン
  ク』との共同作業で実施しています。医薬基盤研究所はマスターバンクと
  して、資源の収集と品質の管理、長期保存システムの確立、情報システム
  の整備を中心に事業を展開し、HS研究資源バンクは分譲ならびにヒト組織
  バンク事業を実施しております。

  医薬基盤研究所・細胞資源研究室では正職員3名,非常勤職員4名,
  客員研究員2名,プラスαで細胞資源の収集・品質管理・保存業務と
  研究開発を行っています。

  組織が二つに分割されていて若干わかりづらい面がありお詫びしますが、
  医薬基盤研究所とHS研究資源バンクの連携は緊密ですので、どちらに
  コンタクとしていただいても適切な対応を取ることができますので、安
  心して相談してください。

  HS研究資源バンクのホームページ
  http://www.jhsf.or.jp/index_b.html
  JCRB細胞バンクのホームページ
  http://cellbank.nibio.go.jp/

** 研究倫理に関する活動 **

● 人体由来組織・細胞と情報の研究利用をめぐる最近の動き(1)

  人体に由来する「もの」や「情報」を利用した医学研究は進み
  医療・医薬品の開発等も期待されるところです。その反面、ヒ
  ト由来研究試料は、特許(知財)問題に加えて「一般市民-企業
  -患者」間の利益相反も時にもたらし、流通の難しさの原因とも
  なります。これは日本国内だけの問題ではなく、開発途上国や先
  進国でも問題になり国際的にも検討されています。
  それ故、UNESCO, WHO, CIOMSなどの動向も今後注目されます。

  このような状況の中で、医薬基盤研生物研究資源部では12年ほ
  ど前から人体由来研究資源の倫理・資源政策的側面に関する調
  査研究を継続的に行ってきましたが、我が国でも政府主導の
  『研究倫理指針』の策定などがようやく始まり『ヒト由来研究
  資源利用の枠組み』を構築する努力が始まりました。

  この欄では今後この問題に関する動きについて順次解説したい
  と思います。

  ここでは、生物研究資源にとって重要な話題を報告するつもり
  ですが、質問があれば、(cell@nibio.go.jp)へお寄せくだ
  さい。

*** 研究倫理に関するページ (JCRB細胞バンクホームページ内)
  http://cellbank.nibio.go.jp/information/ethics/kiban01/index.html


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◆2◆  ★★    新規細胞    ★★
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● 新規分譲細胞のお知らせ:下記 5細胞株が新たに分譲可能になりました。

○ ヒト骨髄由来不死化間葉系幹細胞(3種)
  ヒトパピローマウイルス癌遺伝子E6やE7、テロメラーゼ逆転写酵素遺伝子(TERT)
  を導入した株です。

  JCRB1154:UE7T-13
  http://cellbank.nibio.go.jp/celldata/jcrb1154.htm
  
  JCRB1149:UE6E7T-11
http://cellbank.nibio.go.jp/celldata/jcrb1149.htm

  JCRB1151:UE6E7T-12
http://cellbank.nibio.go.jp/celldata/jcrb1151.htm

○ ヒト間葉系細胞, 多指症患者・指由来(2種)
  JCRB1156:Yub631
  http://cellbank.nibio.go.jp/celldata/jcrb1156.htm

  JCRB1157:Yub632
  http://cellbank.nibio.go.jp/celldata/jcrb1157.htm

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● JCRB細胞バンクのホームページから細胞株の情報を入手できます。
   http://cellbank.nibio.go.jp/


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◆1◆  ★★ 実験動物バンク事業紹介 ★★
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医薬基盤研究所では近日中に実験動物資源バンク事業を本格的に開始いたし
ます。

医学・創薬研究を支える疾患モデル動物の分譲、関連情報の発信を行い、大
いに役立てていただけるよう努力する所存ですので、是非ご利用ください。

** 実験動物バンクの事業 **
・ 疾患モデルマウスの収集
・ 収集したマウスの品質管理、凍結胚・凍結精子での保存
・ 疾患モデルマウスの分譲(生体・凍結胚・凍結精子での分譲を行っています)
・ 疾患モデルマウス関連情報発信
・ 凍結胚・凍結精子の保護預かり業務(動物の情報は非公開でお預かりします)
・ 体外受精、胚移植

医薬基盤研究所 実験動物バンクのホームページ
http://animal.nibio.go.jp/
分譲可能な動物の情報はこちらのホームページで公開しております。

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◆2◆  ★★ 疾患モデルマウスの紹介 ★★
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毎号1系統ずつ疾患モデルマウスを紹介していきます。分譲を希望される方、
ご興味をもたれた方は(larb@nibio.go.jp)までご連絡ください。今回はネフロ
ーゼマウスの紹介を行います。

遺伝性ネフローゼマウス(ICGNマウス)

ICGNマウスはICRマウスの突然変異体として発見・確立された遺伝性ネフロー
ゼマウスです。糸球体上皮細胞および糸球体基底膜の異常が原因で、生後間も
なくタンパク尿を呈します。続いて低タンパク血症、高脂血症さらに病態末期
には貧血、全身性浮腫などが認められるようになります。病理組織学的所見か
ら、糸球体メサンギウム領域および尿細管間質にコラーゲンをはじめとする細
胞外マトリックスの蓄積が確認されています。2006年に細胞接着に関与する
tensin2のnt1477-1784の8塩基の欠失が報告され、tensin2が正常に産生され
ないことがわかってきました。Tensin2の詳細な機能は未だわかっていませんが、
正常腎ではtensin2が糸球体上皮細胞に発現していることから、糸球体上皮細胞
の形態・機能維持に必要な分子なのかもしれません。

これまでに腎線維症モデル、腎性貧血モデルとしても多くの研究者が用いています。

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あとがき
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毎日、暑い中「ぼぉ〜っと」しながら通勤していますが、
このままでは脳が退化してしまいます。
そこで最近はまっているのが人気携帯ゲーム機の「脳トレ」。
暇つぶし程度と思っていると、負けず嫌いな性格に火がつき
どんどんはまってます。
皆様も一度お試し下さい。


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