【同型培養、純培養(クローニング)、同調培養】

高岡聰子


 組織培養あるいは細胞培養の有利さは、個々の細胞単位で実験できることでしょうか。しかし、集団を構成している個々の細胞をみると、初代培養は1種類の細胞の純培養ではありませんし、不死化細胞系も細胞周期からみれば足並みそろえた細胞集団ではありません。細胞単位での有利さを活用した定量的実験手段は、使われる細胞の性質によってそれぞれ限界があります。初代培養は生体に近似した実験材料になりますが、クローニングはかなり困難ですし、細胞周期を揃えた同調培養には不向きですが、同型培養法を使って定量的な情報を得ることは可能です。不死化細胞系の多くはクローニングによって純培養を得ることができますし、手段を選べば細胞周期を揃えることも可能です。

同型培養

純培養

同調培養


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