Notes for the cultivation of human normal diploid cells (JCRB05XX)
Some lots of cell lines registered as JCRB05XX were frozen by using glycerol as cryoprotectant instead of DMSO. The cryoprotectant used was described on data sheet of the cell line. In the case of cells frozen using glycerol, the method for re-cultivation should be as follows.
1. Thaw the ampule contents as quickly as possible in 37 C water bath.
2. Under sterile condition, aspirate the ampule contents (about 1 ml) and transfer them to culture dish (6-cm diameter) or 25cm2 culture flask containing 4 ml culture medium. Do not centrifuge the ampule contents, because the replacement of glycerol is very slow and centrifugation/resuspension causes osmotic shock to the cells.
3. Cultivate the cells in CO2 incubator at 37 C for 12-16 hrs.
4. Exchange the all culture medium by fresh medium.
JCRB05**番代で登録されているヒト正常二倍体細胞の凍結細胞アンプル取り扱い上の注意
ヒト正常細胞は、凍結アンプルを入手してから融解再培養のプロセスで、生存率の低下をおこしやすいとされています。細胞凍結アンプルの温度上昇を極力回避するよう、以下の点にご注意ください。
①細胞凍結アンプルの取り扱い
受領したヒト正常二倍体細胞は、その日のうちに保管容器に移すか融解再培養を行ってください。保管には液体窒素保存容器を推奨します。-80℃超低温槽での長期保管はお勧めしません。保管容器に移す場合は、移動プロセスの間での凍結アンプルの温度上昇が致命的になるので、これを可能な限り回避してください。例えばドライアイスからの取り出しを保管容器のすぐそばで行う、アンプルホルダーを前もって液体窒素で冷却して用いるなどです。
②凍結アンプルの融解再培養
融解再培養する場合は、ドライアイス入り輸送箱、または液体窒素凍結細胞保管容器から取りだした凍結アンプルを温度上昇させることなく(室温においたりすると致命的になります)、前もって用意した温水(約37℃)に素早くつけて、振りながら融解してください。
③JCRB05**番台の細胞には凍結保護剤としてDMSOを用いて凍結しているものとglycerolを用いて凍結しているものがあります(添付のデータシートに記載しています)。この二つでは融解・再培養の方法が異なります。
(1)DMSOを用いた場合の凍結細胞の融解・再培養
1. 凍結保存容器から取りだしたアンプルを、直ちに37℃-40℃の温水にいれて、軽く振りながら素早く解凍する(このステップが最も重要)。この際、ガラスアンプルの破裂の危険があるので、防護面や厚手の保護手袋を装着し、顔や首、手を防護すること。
2. ガラスアンプルを70%エタノールで消毒し、開封する。(アンプルのネックにはあらかじめヤスリが入っています)
3. 融解後、アンプルの内容(約1mlです)をパスツールピペットなどで吸いとり、9mlの冷やした培養液に加えて、1000 rpm,5 min 遠心する。細胞沈殿を5mlの培養液に浮遊し、6センチシャーレ一枚、または25cm2 フラスコ一本にいれて再培養を行う。(過度の希釈は増殖、生存率の低下を招きます)
(2)glycerolを用いた場合の凍結細胞の融解・再培養
1.2.はDMSOの場合と同じ手順で行う。
3. 融解後、4mlの培養液の入った培養ディッシュ(6センチシャーレ、または25cm2 フラスコ)に解凍したアンプルの内容を入れて炭酸ガスインキュベーターに静置する。翌日培地交換する。
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TIG-3細胞は東京都老人総合研究所から細胞バンクに寄託された細胞です。
論文初出は、J. Gerontol. 37, 33-37 (1982)です。同論文中では、細胞の由来について10週令女性胎児と記載されていますが、樹立者らの分析により性別は後に男性であることが判明しており、文献もErratumにより訂正されております。バンクHPに記述の10週令男性胎児由来は正確な記述です。
文献的には『研究テーマ別 動物細胞培養マニュアル (共立出版)』の記事におきまして、TIG-3の由来は男性であるという記載が樹立者らによって記載されています。
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