JCRB細胞バンク:古江-楠田美保
Last update: 2009.Apr.2.
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準備するもの

  • ヒトiPS細胞用培地
  • Dimethyl sulfoxide (DMSO Hybri-MaxTM):Sigma D2650
  • 超低温細胞保存用チューブ(Nalgene CryowareTM):NALGENE 5000-0020
  • ディスパーゼ(Roche Dispase II, neutral protease, grade II):Roceh 04942078001
  • 15ml用遠心チューブ
  • 50ml用遠心チューブ
  • 緩慢冷却容器
    Nalgen Cryo1℃Freezing Container, #5100-0001、あるいは、
    日本フリーザー 凍結処理容器バイセル

 

凍結準備

  1. 必要な量のヒトiPS細胞用培地を50ml用遠心管に入れる.
  2. 凍結用に使用するヒトiPS細胞用培地を適量とって50mlチューブに入れ、FGF-2を必要量添加して、氷中にて冷却する.
  3. 十分冷却したら、DMSOを最終濃度10%になるように添加し、直ちに氷中にて冷却する.

 

細胞分散

  1. 培地を吸引.
  2. 1unit/ml ディスパーゼ(解凍後3日以内に使用)を1ml入れる.
  3. 3~10分間、37℃・CO²インキュベーターに入れてインキュベーション.
  4. ディスパーゼを吸引.
  5. ヒトiPS細胞用培地10mlを入れて、10mlピペットでピペットエイドを強にして培地を吹きかけるようにしてコロニーをはがす(できるだけ回数を少なくする.2~3回程度のピペッティングでコロニーがはがれないような場合は、セルスクレーパーを使用してコロニーをはがす).
  6. 顕微鏡でコロニーの分散状態を確認する.
  7. 15mlチューブに細胞浮遊液を入れて、300rpm (20G)にて2分間遠心(大きいコロニーのみを回収する).
  8. 十分冷却した凍結培地を入れて、すぐに氷中におき、5分間静置する.
  9. 冷却している間に、超低温細胞保存チューブに、ラベルする.

 

細胞凍結

  1. 超低温細胞保存用チューブに0.5mlずつに分け、蓋を閉めたら、すぐに氷中におき、15分間静置する.
  2. 4℃に冷却しておいた緩慢冷却容器などに入れて、マイナス80℃ディープフリーザーに入れる(一晩).
  3. 翌日、液体窒素タンクに保存する.

 

ポイント

培地にDMSOを入れる際には、十分培地を冷却してからDMSOを添加し、添加後後すぐに氷中に入れて冷却する。また、細胞をDMSO含有凍結培地に入れた際も、すぐに超低温細胞保存チューブに入れず、先に氷中に入れて十分冷却してから、超低温細胞保存チューブに分注する。

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